日刊ゲンダイDIGITAL

  • facebook  
  • twitter  
  • Facebook Messenger

「小説ライムライト」チャールズ・チャップリンほか著、大野裕之監修上岡伸雄・南條竹則訳

 喜劇王チャップリンが書いた唯一の小説で、映画「ライムライト」の原案となった小説「フットライト」。本書は、この幻の小説を初めて収録するとともに、小説がどう映画へ変わっていったのか、また小説のアイデアがどこから生まれたのかを詳細に跡づけている。

 映画「ライムライト」が公開されたのは1952年。その4年前からチャップリンは「フットライト」を口述筆記させていたが、バレエダンサーと落ちぶれた喜劇役者の恋というプロットのうち、ダンサーを主役にした物語は、1916年、チャップリンがロシアの天才バレエダンサー、ニジンスキーと出会ったときに生まれたものだという。その後、さらにダンサーとボードビリアンの物語へと発展し、小説「フットライト」が生まれる。

 本書にはさらに「カルヴェロの物語」という、主人公カルヴェロのアナザーストーリーも紹介されており、映画と小説の違いを楽しむだけでなく、映画では描かれなかったこの作品の奥行きを味わうことができる。(集英社 3500円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事