「鮪立の海」熊谷達也著

公開日: 更新日:

 三陸海岸の入り江に位置する港町、仙河海で船頭の息子として生まれた菊田守一。父や祖父のように名船頭になりたいと、高等小学校を卒業してすぐ父のカツオ船に乗り組む。

 守一がカツオ漁の面白さが分かるようになったころ、日中戦争が始まって自由に漁ができなくなり、守一たちが乗るカツオ船は、漁船として操業しながら敵艦や敵機を発見する補助監視船に選ばれる。

 だが、船に残る者のリストに守一の名はなかった。守一は下船させられた後、こっそり戻って船尾の雑納庫に忍び込む。父に見つけられるが、何とか乗船させてもらうことに。彼らの船はやがて戦闘に巻き込まれる。

 海に生きる男の青春を描く。(文藝春秋 1950円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁の「清純派枠」を狙うのは"二股不倫報道”の田中圭と同じ事務所の有望株という皮肉

  2. 2

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 3

    橋本環奈『天久鷹央の推理カルテ』コア視聴率も低迷…パワハラ報道前からあった"上げ底人気"疑惑

  4. 4

    趣里と三山凌輝に結婚報道…“希代のワル”羽賀研二を彷彿とさせる男の登場に水谷豊どうする?

  5. 5

    慶応幼稚舎の願書備考欄に「親族が出身者」と書くメリットは? 縁故入学が横行していた過去の例

  1. 6

    ベッキー不倫騒動が教訓 LINEはこうして筒抜けになる

  2. 7

    自民“裏金議員”西田昌司氏が沖縄戦に許しがたいイチャモン…次期参院選に推薦した公明は真っ青

  3. 8

    上智大は合格者の最大40%も…2021年から急増した「補欠合格」の現状

  4. 9

    人間の脳内のマイクロプラスチック量は「使い捨てスプーン」サイズ…8年前より1.5倍に増えていた

  5. 10

    嵐「解散ビジネス」で荒稼ぎの皮算用…総売り上げは500億に? 2026年5月に活動終了