「女系の教科書」藤田宜永著

公開日: 更新日:

 私の名は森川崇徳。ムネノリだが、ソートクと呼ぶ者もいる。今は独身の次女、三女夫婦と2人の孫娘と同居中。近所には姉や妹も住んでいて、つまり私は女に囲まれて暮らしているのだ。

 そんなある日、私は海坊主のような男が家をのぞいているのに気付き、あとを追いかけるが見失う。警察に届けようと娘たちが騒ぐ中、数日後、なんと海坊主が突然家にやって来て私に文庫本を投げつけると、「女房に近づくな!」。

 出版社を定年後、私はカルチャーセンターで文学講座の講師をしており、海坊主は生徒青井照子の旦那だったのだ。この件で立腹した照子が家を出たと聞き、気になった私は海坊主を訪ねるが……。

「女系の総督」シリーズの第2弾。女系家族の黒一点である主人公ソートクが、娘や姉たちに翻弄される姿をコミカルに描いた家族小説。(講談社 1650円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一の先行きはさらに険しくなった…「答え合わせ」連呼会見後、STARTO社がTOKIOとの年内契約終了発表

  2. 2

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  3. 3

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  4. 4

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  5. 5

    日本語ロックボーカルを力ずくで確立した功績はもっと語られるべき

  1. 6

    都玲華プロと“30歳差禁断愛”石井忍コーチの素性と評判…「2人の交際は有名」の証言も

  2. 7

    規制強化は待ったなし!政治家個人の「第2の財布」政党支部への企業献金は自民が9割、24億円超の仰天

  3. 8

    【伊東市長選告示ルポ】田久保前市長の第一声は異様な開き直り…“学歴詐称”「高卒なので」と直視せず

  4. 9

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  5. 10

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?