「海賊の世界史」桃井治郎著

公開日: 更新日:

「人類共通の敵」とみられている海賊だが、時代によっては英雄的存在だったこともある。古代から現代まで、海賊の変遷をたどりながら、各時代で海賊がどのような存在として見られていたかを考察する歴史テキスト。

 ヘロドトスの記録に残る古代ギリシャの海賊王ポリュクラテスは、エーゲ海で勢力を広げ、各地で数々の略奪行為に及んだ。だが、ヘロドトスは彼を海上制覇を企てた初のギリシャ人で、高邁な志の持ち主と称賛している。

 古代ローマを脅かしたキリキア海賊から、イングランドやフランスを悩ませたバイキング、オスマン帝国の大提督になった海賊、そして現代のソマリア海賊まで、海賊の存在が世界史をどのように動かしてきたかを俯瞰する。(中央公論新社 860円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束