「日本国最後の帰還兵 深谷義治とその家族」深谷敏雄著

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 終戦後も中国に潜伏し任務を続けた日本人スパイとその家族の足跡をつづったノンフィクション。

 著者の父・義治氏は、昭和12年、22歳で応召され、中国で諜報謀略工作に従事。任務のため中国人になりすまし、中国人女性と結婚する。終戦後も上官の命令で任務を続行していたが、昭和33年にスパイ容疑で中国当局に逮捕され、収監され続けた。その間、氏の生死は極秘にされ、一家は罪人の家族として苦難を強いられる。

 拷問に遭いながらも祖国の名誉を守るために黙秘を貫いた氏は、昭和53年、鄧小平副首相(当時)の訪日の手土産として釈放され帰国を果たしたという。歴史に翻弄された一家の70年を描いた戦争秘史。(集英社 800円+税)

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