「CIA極秘分析マニュアル『HEAD』」フィリップ・マッド著 池田美紀訳
ある問題の分析方法を考えると、手持ちの情報から始めて案件を組み立てるのではなく、顧客や上司は何を知る必要があるかという問いから始めるべきだ。2003年、CIAのテロ対策センターにいた著者はCIA長官に、アメリカ本土が攻撃される可能性について大統領に何を話すべきか問われた。その時のアルカイダに関するリポートは信頼性が高く、当時、ワシントン界隈ではほとんどのオブザーバーが、アメリカ本土でもう一度、壊滅的な攻撃が行われると予想していた。だが、著者は、脅威は極めて小さいと進言した。
CIAの元情報分析官が公開する究極の情報分析法。(早川書房 1600円+税)