「中学生棋士」谷川浩司著

公開日: 更新日:

 注目の藤井聡太四段をはじめ、著者自らも名を連ねる歴代5人の中学生棋士の強さの秘密に迫るノンフィクション。

 著者が藤井四段と初めて会ったのは彼が小学校2年のとき。イベントで同時に相手にした5人のうちの1人が彼だった。著者が飛車と角を落とすハンディキャップ戦で、なかなか勝負がつかず、「引き分け」を提案した途端、彼は激しく泣き出したという。愛知県瀬戸市の彼の実家を訪ね、本人や母親の裕子さんらを取材。5歳のときに祖母と一緒にルールを覚えたという将棋との出合いから、両親とも数学が苦手だという家庭環境、角と桂馬を使った卓越した終盤の構想力が持ち味というその棋風、そしてその能力を培った詰め将棋など。その才能開花の鍵は何かを探る。

(KADOKAWA 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動