「モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語」内田洋子著

公開日: 更新日:

 時事報道に携わる著者がベネチアの古書店で、若いのに客の注文した本を必ず見つけてくる店主に感心していると、「代々、本の行商人でしたので」と言う。トスカーナ州のモンテレッジォ村の人々は特に産物もなかったので、本を売り歩くようになったとか。印刷所もない山深い村で……と驚いた著者はモンテレッジォを訪ねることに。

 住民は夏の古本市のときに戻ってくるが、普段は山を下りているので村には人がいない。村へ向かう途中にヘミングウェーの写真があった。〈露天商賞〉の第1回受賞作家だからだ。

 本の行商人の歴史を訪ねたノンフィクション。(方丈社 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  3. 3

    浜田省吾が吉田拓郎のバックバンド時代にやらかしたシンバル転倒事件

  4. 4

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 5

    「いま本当にすごい子役」2位 小林麻央×市川団十郎白猿の愛娘・堀越麗禾“本格女優”のポテンシャル

  1. 6

    幼稚舎ではなく中等部から慶応に入った芦田愛菜の賢すぎる選択…「マルモ」で多忙だった小学生時代

  2. 7

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  5. 10

    フジテレビ系「不思議体験ファイル」で7月5日大災難説“あおり過ぎ”で視聴者から苦情殺到