「大統領失踪」(上・下)ビル・クリントン、ジェイムズ・パタースン著 越前敏弥、久野郁子訳

公開日: 更新日:

 アメリカ大統領ジョン・ダンカンは、下院特別調査委員会の模擬聴聞会で必死の答弁を行っていた。親ウクライナ・反ロシアの分離独立派グループがテロリスト集団〈ジハードの息子たち〉のリーダーを殺害しようとした時、アメリカの特殊部隊とCIA工作員が妨害した。

 それを指示した責任を問われたが、ダンカンは大統領特権を発動して証言を拒否した。

 聴聞会は月曜日だ。しかし、月曜日にまだこの国は存在しているのだろうか。ニュースでは大統領の弾劾発議を巡る報道が相次ぐ。

 土曜日、ブラント副大統領は首席補佐官にウェブサイトで「大統領失踪」の新聞記事を見せられる――。

 サイバーテロに立ち向かう大統領を迫真の筆致で描く、クリントン元大統領の小説デビュー作。

(早川書房 各1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ