「短編ミステリの二百年 1」モーム、フォークナー他著、小森収編

公開日: 更新日:

 戦場の塹壕の中で、ドイツ軍と対峙する私たちのつかの間の休息は、砲弾で穴だらけになった小食堂でのひと時だけ。ある日、私は「幸運のウサギ」という小食堂で隣り合わせたフランス軍兵士に声を掛けられる。その男は、叔母が営む故郷の養鶏場で何代もの交配の末に、四角い卵を産むメンドリをつくり出したと誇らしげに話し出す。しかし、前線に送り出されたために、事業は叔母に引き継がれ、びた一文も手にすることができないと嘆く。男は叔母から金を取り戻すための訴訟費用を用立てしてくれないかと言い出す。(サキ著「四角い卵」)

 この200年に発表された短編ミステリーから厳選した作品と、それらを論じた評論で構成するアンソロジー。第1巻の本書には、他にモームなど12編を収録。

(東京創元社 1300円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    麻生太郎が「皇室典範」改正を急ぐ理由は…“日本会議の30年の集い”に間に合わせたいから

  2. 2

    福山雅治も結婚後は苦戦…亀梨和也も正念場を迎えている

  3. 3

    佐藤二朗の地上波ドラマはしばらく厳しいが…橋本愛の事態はもっと深刻

  4. 4

    安青錦は「カラダ」より「アタマ」に課題…2ケタ勝利で大関復帰を果たせるか

  5. 5

    小栗旬は「思い入れがない」コメント…福田雄一監督また炎上でも仕事が減らない映画業界のウラ事情

  1. 6

    要潤、玉山鉄二、速水もこみち…40代イケオジ俳優3人の「人生いろいろ」

  2. 7

    高市首相に“もう1つの爆弾”「副首都法案」炸裂の可能性 会期延長なら疑惑追及&身内疲弊のWパンチ

  3. 8

    二宮和也をNHKが起用で音楽特番MCは元嵐まみれに…テレビ局では“ポスト嵐”探しが迷走中

  4. 9

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  5. 10

    引退した東山紀之に錦織一清演出で「少年隊」還暦コンサートのすすめ