「惜櫟荘の四季」佐伯泰英著

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 岩波書店創業者の岩波茂雄が建築家の吉田五十八に依頼して建てた熱海の別荘・惜櫟荘。著者はこの由緒ある建物を2008年に譲り受け、番人と名乗り住まいとする。「簡素にして清華」なこの現代数寄屋を後世へと残すべく、資金と歳月をかけて取り掛かった改修工事のあれこれ。他にも、東山旧岸邸など五十八の設計した建物巡りや、今は亡き愛犬ビダを飼うことになった経緯と「みかん」と名付けた新たな飼い犬について。

 詩人の田村隆一氏に聞いたコモリン岬から見る夕日を体験するために出掛けたインドなど世界各地への旅、そして代表作「居眠り磐音江戸双紙」シリーズ誕生のきっかけとなった編集者との思い出など。

 日常の点景をつづる、人気時代小説家による随想集。

(岩波書店 920円+税)

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