著者のコラム一覧
黒木亮作家

1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院中東研究科修士。邦銀、証券会社、総合商社で23年あまりにわたって国内外のファイナンスに従事。43歳で国際協調融資をめぐる攻防を描いた「トップ・レフト」でデビュー。著書に「巨大投資銀行」「鉄のあけぼの」「ザ・原発所長」など多数。1988年より、ロンドン在住。

<14>感覚はなく、ただ眩しい

公開日: 更新日:

 黄斑上膜の手術当日――

 山岸良介は、外来患者の診察が始まる前に、眼科部長の原田みさき医師の診察を受けたあと、いったん病室に戻り、抗生物質や散瞳剤(瞳孔を拡大させる薬)の点滴を受けた。

 午前十一時半、薄い肌色の患者用手術衣を着て待っていると、看護師が車椅子を押して… 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り1,250文字/全文1,391文字)

【連載】小説 病院乗っ取り

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり