「カラー版 江戸の家計簿」磯田道史監修

公開日: 更新日:

 江戸時代の経済事情から当時の暮らしをのぞき見る歴史テキスト。

 まずは徳川将軍家から。実際の天領は400万石ほどで、吉宗時代の最大463万石を現在の価格に換算すると、1兆3890億円にもなる。大名の収入も加賀藩前田家は約1230億円と超セレブ。その他、遠山の金さんが3億円超え、50俵3人扶持の武士で約600万円ほどだった。

 一方、町人は大店の奉公人で年収120万円から支配役レベルで300万円、各職人の日当は1万から1万5000円だったという。ゆで卵が1個315円など総じて動物性タンパク質は高価格で、初ガツオに至っては15万円を超える。その他、銭湯95円、長屋の家賃は月4875円など。江戸っ子の財布事情から時代を読み解く。

(宝島社 1000円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝