「時効の果て」堂場瞬一著

公開日: 更新日:

 週刊誌が31年前のバラバラ殺人事件を特集。記事は犯人と極めて近い人物の証言で構成されていた。不審を抱いた警視庁追跡捜査係の西川は、すぐに過去の資料と記事の内容を照合する。未解決事件の再捜査を担当する同係には、過去の凶悪事件に関するすべての資料が保管されているのだ。

 遺体遺棄の状況など、記事には確かに犯人しか知らない情報が記されていた。しかし、時効が成立しているため警察は動くことができない。南大田署の刑事・岩倉も同誌の記事に注目していた。31年前のその事件は、岩倉が警察官を目指すきっかけとなった事件でもあった。岩倉は、雑誌に情報を提供した人物を割り出し、監視を始める。

 2つの人気シリーズの登場人物が競演するデビュー20周年記念書き下ろし。

(角川春樹事務所 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」