「アメリカの警察」冷泉彰彦著

公開日: 更新日:

 アメリカの警察は、アメリカという「国のかたち」そのものだと著者は言う。日本には警察庁が統括する1つの警察組織しかない。

 しかし、アメリカでは各市町村に独立した自治体警察があり、他にも郡警察や州警察などがある。それぞれがバラバラに存在しており、州警察が自治体警察を束ねているというわけではない。他に連邦レベルのFBIやDEA(麻薬取締局)などの組織もあり、大小1万8000もの警察組織が独立して存在し、その全体が混沌(こんとん)としながら秩序をつくっている。

 昨年5月の白人警官による黒人市民殺害を機に、アメリカでは警察への批判が続いている。複雑で多様な同国の警察組織を解説しながら、こうした事件が起きてしまうその構造的問題にも目を向ける現地在住ジャーナリストからのリポート。

(ワニブックス 913円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発