「ルポ女性用風俗」菅野久美子著

公開日: 更新日:

 女性用風俗(女風)で、男を「買う」女性たちの本音に迫ったルポ。

 34歳まで処女だったあゆみさんは、女風を利用した理由を「自己肯定感を上げたかった」と話す。セックスは美女にしか許されない行為だと思い込んでいたが、SNSで体験ルポを目にして、一大決心。すべてが初体験でセラピスト(女風で女性の相手をする男性)の指が体内に入った瞬間、自分でもできるんだと感動したという。女風は本番行為がないため、翌日、SNSで知り合った男性とワンナイトのセックスに挑み、処女を喪失したそうだ。

 ほかにも、夫とは20年来のセックスレスで欲望を抑えられずに40代後半で利用した幸子さんなど。買う女性たちの各事情から現代社会が抱えるセックスや愛の貧困が浮かび上がる。

(筑摩書房 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    「育成」頭打ちの巨人と若手台頭の日本ハムには彼我の差が…評論家・山崎裕之氏がバッサリ

  5. 5

    進次郎農相ランチ“モグモグ動画”連発、妻・滝川クリステルの無関心ぶりにSNSでは批判の嵐

  1. 6

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    銘柄米が「スポット市場」で急落、進次郎農相はドヤ顔…それでも店頭価格が下がらないナゼ? 専門家が解説

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題か...大谷の“献身投手復帰”で立場なし