著者のコラム一覧
蝉谷めぐ実

1992年、大阪府生まれ。2020年「化け者心中」で第11回小説野性時代新人賞、21年、同作で第27回中山義秀文学賞受賞。22年「おんなの女房」で第10回野村胡堂文学賞、23年、同作で第44回吉川英治文学新人賞受賞。

(8)清九郎の隣には女と赤子が

公開日: 更新日:
イラスト・すり餌

 家に入ってお人柄ががらりと変わるなんてこともなくお優しいままで、己の好物を夕餉に毎日所望するその子ども振りもお可愛らしい。気に入れば一直線のこの性分のおかげで、己は清九郎に通ってもらえたのだと思うと嬉しかった。

 そうして、ともに暮らし始めて一年が経った頃である。

… 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り1,271文字/全文1,412文字)

【連載】うわなり合戦

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった