40年ぶり「1ドル=162円」も視野に…歴史的円安と原油高のダブルパンチが庶民生活を直撃

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高市首相の「働く私」喧伝はもうウンザリ

 週末、公邸に引きこもる高市首相はXにかじりついているようだ。5日の投稿では、集中審議への欠席やナフサ供給に関する報道に対して「誤報」「事実誤認」と不満爆発。4日は〈日本には、約8か月分の石油備蓄があり、加えて代替調達も着実に進んでいます〉と「働く私」を喧伝していた。

 重要事項を一方的にSNSで発信するあたり、高市首相が「最強のバディー」と呼ぶトランプ米大統領にそっくり。自己正当化と「やってる感」のアピールに余念がないが、共同通信の世論調査(4、5日)によれば、原油の供給不足に対する高市首相の対応について「不十分だと思う」が49.3%。「十分だと思う」(41.4%)を上回った。

 それもそのはず。米国とイスラエルが仕掛けたイラン戦争に終わりが見えない中、原油不足によって石油関連製品の減産・値上げは止まらない。原油高への懸念が、さらなる物価高に直結する円安を演出しているからだ。

 足元の為替相場は1ドル=159円台半ばで推移。為替介入を念頭に置いた「断固とした措置を取る」(片山財務相)との牽制を意識して、市場は節目の1ドル=160円目前でもみ合っている。しかし、原油価格の国際指標である米WTIは2日、1バレル=112ドル台まで上昇。イラン攻撃直前に比べ、実に67%も跳ね上がった。

 目下、高市政権は石油備蓄の放出によって糊口をしのいでいるが、原油高のトレンドに変わりはない。日本にとって「原油高→円安加速」の負のスパイラルは避けがたい。

「足元の円安は『オイルダラー』に支えられたドル高の裏返しで、持続しやすい環境にある。加えて、原油高によって米国もインフレが進む恐れがあることから、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ予測も出てきた。日銀は今月の金融政策決定会合で利上げに踏み切るでしょうが、円安に歯止めをかけるには米国の利上げ以上に頑張らないといけない。財務省が介入をにおわせてもマーケットが『ない』と踏めば、簡単に1ドル=160円を突破するでしょう。政府・日銀が『間を置かずに利上げする』という強気な姿勢を見せない限り、円安は止まりません」(経済評論家・斎藤満氏)

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