食事と運動で「フレイル」を予防して心臓を守る
加齢によって心身の活力が低下する「フレイル(虚弱)」は、心機能を低下させて心不全をはじめとした心臓病の予後を悪くすると、前回お話ししました。
フレイルによって全身の筋肉量が減少すると血圧の調節力が低下し、脳をはじめとする重要臓器への血流確保を優先することから、心臓の負担が増大するのです。
逆に三尖弁閉鎖不全などの心臓トラブルを抱えていると、適切に栄養が吸収されにくくなってフレイルを招きます。つまり、フレイルと心臓病は相互に深く関わって、フレイルは身体総合機能の低下により心臓を含む臓器に対して負担を増大させ、結果的に心臓病がこの過程の中で悪化するので、フレイルと心血管疾患が悪循環を形成することが多いのです。
心臓を守り健康寿命を延ばすためにも、フレイル対策は重要です。まずは自宅での食事をはじめとした栄養管理が挙げられます。フレイルを招く最も大きな原因は筋肉量の減少です。そのため、普段の食事では筋肉の材料であるタンパク質を意識して摂取しましょう。肉、魚、大豆製品、卵、乳製品を積極的に取ることを心掛けつつ、エネルギー源となる炭水化物や脂質とのバランスも考えて、朝、昼、晩と1日3食、しっかり食べることが大切です。近年、循環器の領域でも、高齢だからこそより効率のいい栄養を摂取するといった栄養学が重視されてきています。


















