「ルポ 特殊詐欺無法地帯」藤川大樹著

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「ルポ 特殊詐欺無法地帯」藤川大樹著

 クーデターで軍事政権に逆戻りしたミャンマーの法の支配が届かない国境地帯では、中国系犯罪組織が特殊詐欺の一大拠点を築き、その被害額は年間6.5兆円を超えるという。その魔の手は日本にも及び、昨年2月にはタイとミャンマーの国境地帯で当時16歳の日本人高校生が保護される事件も起きている。

 関係当局による詐欺拠点の摘発も行われているがそれは見せかけに過ぎず、犯罪組織は地域の支配層と深くつながり、詐欺産業はもはや「大きすぎて潰せない」規模にまで成長しているという。

 本書は、これまで現地に20回以上も足を運び、中国系犯罪組織の詐欺拠点があるミャンマー東部カイン州の「新都市」にも潜入経験がある著者が、複雑に入り組んだその国境地帯の実態を伝えるリポート。

(文藝春秋 1210円)

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