「夜が明けたら」青波杏著

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「夜が明けたら」青波杏著

 月刊誌の編集者、二階堂ルルは、編集長から、面白そうだから読んでほしいと原稿を渡された。執筆の背景を記した手紙つきの、手書きの原稿だ。作者は昔、学生運動をしていたようなので、学生活動家だったルルにと考えたという。

 1972年の東京で、学生運動をしていた親友を亡くした女性の物語だ。親友が死んだのは、凄惨なリンチで社会を震撼させた「旅団事件」だった。原稿の冒頭部分に「新聞記事にうつる十三人の肖像は、幼かった」とあるのに、ルルはひっかかった。犠牲者は12人だったはず。自分たちが把握していることは事実ではなかったのか?

 52年前の事件を描いた小説に隠された秘密を追うミステリー。

(KADOKAWA 2420円)

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