50キロ「歩行祭」主催 バイきんぐ小峠英二の“歩きの流儀”
7、8年くらい前からでしょうか。恩田陸さんの小説「夜のピクニック」で描かれる「夜行祭」に感銘を受け、「SMA歩行祭」を主催しています。SMAとは所属事務所の頭文字、深い意味はありません。10人くらいの仲間で、多い時には20人で列をなし夜に出発してただひたすら歩くだけ。
これまで5回ほど実施し、50キロを16時間30分かけて歩いたこともありました。そこで繰り広げられる会話だとか、苦しい経験を通して芽生える友情や絆みたいなものを小説のように感じたかったんです。
でも、そりゃもうシンドイ。そのひと言です。足なんてバッキバキ。東京タワーが終着地点の回は、緩やかな勾配の上にあるトイレにたどり着けなくて、「もうええわ……」と諦めたぐらい。実はいまだに本来の目的は達成できずにいるんですが、何でしょうね、とことん疲労感を味わうのも悪いもんではない。トライする方は、ぜひ小説をご一読ください。
ゆるく歩くのも好きですよ。よく晴れた日は350ミリリットルの缶ビール片手にぶら散歩。これ、たまりません。お天道サマが出ているうちから酒を飲むっていう、どことな~くダメダメな感じ。お店に入ってグラスを傾けるのより、どことな~く健康的でもある。