市村正親 胃がん早期発見も気をつけたい手術後のリスク

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 胃がんが見つかり、出演中のミュージカル「ミス・サイゴン」を降板した俳優の市村正親(65)は2週間ほど入院し、腹腔鏡手術を受けた後に自宅で療養するという。

 早期発見で命に別条はないというから、関係者はひと安心だろう。が、65歳という年齢を考えたら、術後も要注意だ。

 日本消化器病学会専門医の江田証氏(江田クリニック院長)が言う。

「市村さんは腹腔鏡手術を受けるということですが、がんができている場所によって、胃を全摘出するか、一部を残すかが決まります。全摘出した場合、術後は『ダンピング症候群』に気をつけなければいけません。通常なら、口から食べた物はまず胃の中で細かくおかゆ状にされ、2~3時間かけてゆっくり小腸まで運ばれます。しかし、胃を全摘出すると、食べ物が固形状のままいきなり小腸に入ってくる。すると、血糖が一気に上がってインスリンが大量に分泌され、その影響によって、今度は逆に低血糖になってしまう。胃を全摘出した患者さんが、術後に低血糖を起こして失神し、病院に運ばれてくるケースは少なくありません」

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