俳優・宝田明氏 「反戦がテーマのゴジラを国会で上映したい」

公開日: 更新日:

「戦後70年間、なんとか平和を守ってきたのが、いよいよタガが緩んできた。かつて毎朝朝礼で満州から東を見て、まだ見ぬ憧れの祖国に深々と頭を下げた。その国がなぜこんなことになったのか。戦後生まれの安倍首相は、公約に掲げて選挙で勝ったわけでもないのに、たかが閣議決定で集団的自衛権の憲法解釈を変えてしまった。ガラガラと音を立てて、大切な何かが崩壊しつつあると感じます」

 厳しいまなざしで今の日本を憂うのは、波瀾万丈の半生を舞台化し、自ら主演として立つ俳優・宝田明(81)だ。映画出演200本以上。東宝黄金期を支えたスター俳優がこれほど危機感を持つのは、戦中世代として戦争の残酷さを目の当たりにしているからだ。

「当時僕は小学生で旧満州国のハルビンに住んでいましたが、終戦とともにソ連軍がなだれ込んできた。近所の奥さんが襲われているところも目撃したし、それが原因で彼女は精神をおかしくしてしまった。結局戦争というのはね、戦闘員だけでやるわけにはいかないんです。どうしたって無辜の民にまで累が及び、虫けらのように命を落としたりする。戦後生まれの議員には、そこをもう一度勉強し直してもらわないと」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    2度不倫の山本モナ 年商40億円社長と結婚&引退の次は…

  2. 2

    日本ハムFA松本剛の「巨人入り」に2つの重圧…来季V逸なら“戦犯”リスクまで背負うことに

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  5. 5

    「存立危機事態」めぐり「台湾有事」に言及で日中対立激化…引くに引けない高市首相の自業自得

  1. 6

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  2. 7

    (2)「アルコールより危険な飲み物」とは…日本人の30%が脂肪肝

  3. 8

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  4. 9

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 10

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然