高1で作家を意識 “早熟の天才”羽田圭介氏「芥川賞」への軌跡

公開日: 更新日:

「当時、むさぼり読んだのが『あやしい探検隊』シリーズなど椎名誠の作品群。出版社の金で飲み食い、旅行してエッセーを書く生活に憧れたようです」(出版関係者)

 作家になることを意識したのは、付属明治高校1年の時。綿矢りさが17歳で文壇デビューした新聞記事に発奮した。図書館で文芸誌のバックナンバーを読み、新人賞受賞作を研究しつくして応募。兄弟間の家庭内ストーキングを描いた「黒冷水」で第40回文藝賞を受賞、作家デビューした。17歳だった。

 実際の出来事を描いたようなリアルな筆致を選考委員が絶賛、天才高校生と騒がれた。明治大学商学部2年の時に、文藝賞受賞第1作「不思議の国のペニス」を発表。東京から北海道まで自転車旅行した高校時代の体験をもとにした「走ル」が、初の芥川賞候補作に。第4作「ミート・ザ・ビート」で2回目の芥川賞候補にノミネート。

「気になる言葉をノートに書きつけ、見つけたテーマを取材、膨らませていく。自身の就職活動体験をつめこんだ『ワタクシハ』の際はノート13冊という膨大な量になったそうだ」(文芸評論家)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  2. 2

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  3. 3

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  4. 4

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  1. 6

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  2. 7

    永野芽郁“二股不倫”疑惑でCM動画削除が加速…聞こえてきたスポンサー関係者の冷静すぎる「本音」

  3. 8

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及

  4. 9

    綾瀬はるかは棚ぼた? 永野芽郁“失脚”でCM美女たちのポスト女王争奪戦が勃発

  5. 10

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり