グラスに酒5合注がれ 4代目・旭堂南陵が受けた“入門試験”

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 30年ほど前、大阪と京都で「東西講談会」という、東京と上方の講談師が競演する高座がありましてね。大阪で上演後、市内の旅館で6代目一龍斎貞水師匠、6代目神田伯龍師匠、ウチの師匠、そして僕の4人で打ち上げをしたんです。

 ビールをひとしきり飲んだ後に日本酒にかえて、アテらしいアテもないまま、4人でワーワーしゃべりながら飲んどったら、日本酒10本1斗が空になって、“お開き”にしたのが明け方5時。翌日は京都で高座やのに、4人が揃って二日酔いでホンマしんどい思いしたもんです。おまけにそこの旅館からは「声が煩うて寝られへんかった」言うて、出入り禁止。声の小さい講談師がおるわけないんですが、ホンマ散々や。

 今はひとりで1升空けるような飲み方はさすがにせえへんけど、僕を含めて9人おる南陵一門の中じゃ、僕が一番飲みますね。好き嫌いなしで、寒い時は焼酎のお湯割り、これからの季節は生ビールにハイボールですわ。

 ただし、飲むのは木・金・土・日曜の4日間だけ。他は酒抜きで、自宅では飲まんことにしとるんです。

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