著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

最高のタイミングで世に放たれた ピコ太郎の幸運と信念

公開日: 更新日:

■目指すは東京五輪

 芸人としてはいまひとつパッとしない時期が長く続いていたが、彼は「笑い」と「音楽」という自分の武器を決して手放そうとはしなかった。その後、少しずつ時代が彼に追いついてきた。ここ数年、歌ネタでブレークする芸人が増えている。また、動画サイトから人気に火がつくパターンも目立つようになってきた。ピコ太郎の動画はまさに最高のタイミングで世に放たれたのだ。

 やっている音楽は本格的で格好いいが、ピコ太郎自身は「ありが玉置浩二」「驚き、桃の木、20世紀」などと薄ら寒いギャグを連発するマイペースな中年歌手である。いまや世界的なアーティストであるにもかかわらず、本人にはその気負いがないところもいい。

 昨年末には「NHK紅白歌合戦」にも出場して有終の美を飾ったピコ太郎。3年後の東京五輪に備えて準備は万端。スーパーマリオやドラえもんに続いて、世界に通用する日本のキャラクターが誕生した。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い