予算確保にも奔走 “歌手で社長”西川貴教が語るビジネス論

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 最近ニュースで話題になっている文科省や経産省の問題なんかを見ていると、すごく楽しそうだなって思いますよね。僕たちが動いたら、領収書があって、損益分岐点があって、結果が求められる。僕たちはその予算をとるために悪戦苦闘しているわけですが、あちらはフワッとお金が湧いてくるでしょ? 盛ってつけた予算で『予算使った? まだ使ってないの?』なんて言っていられるなんて、ホント楽しそうに見えて仕方がないです(笑い)。

 予算で発想を制限されることもありますが、お金は情熱を大きなものに変える起爆剤のひとつですし、結果的により多くの人の気持ちを動かすこともできる。そこに目を向けないというのも良くないなと思います」

■社長業と音楽活動のはざまで悩んだことも

 20代の若さでアーティストと社長を兼務することは予想以上のエネルギーを要した。

「それはアーティストの意向(わがまま)なのか、所属事務所の社長としての命令なのかと聞かれることが多かったですね。当時は、何を届けたいかというシンプルなことを理解してもらうことだけでも、若造が大人に戦いを挑むようなものでした。会議は忖度みたいなもので、いろんな方向に受け取れる言い方で当事者が責任を取らないように、気が付いたら他人事になっていく。それを僕は自分の責任をクリアにして、『そちらも覚悟してくれる人を連れてきてください』と話すところから始めました。

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