港町を舞台に星や博物館の所蔵品が人と人をつないでいく連作集「風待みなと博物館」田中葵葉著

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「風待みなと博物館」田中葵葉著

 蜂蜜会社を辞めた恒一は、瀬戸内に面した故郷の風尾町に戻り、亡くなった祖父の家に住み始める。祖父のなじみの店に顔を出すと、マスターから町の博物館に祖父の声が保管されていると教えられる。祖父は、かつて町にあったプラネタリウムの解説員で、保管されているのはその解説音声らしい。恒一は、祖父がプラネタリウムの解説員だったことも知らなかった。しかし、自分も幼いころから星を眺めるのが好きだった。

 後日、恒一は博物館を訪ねテープについて質問してみる。しかし、応対した学芸員の三崎によると収蔵品の整理が追い付かず所在が分からないという。恒一は三崎に誘われ、収蔵庫整理のアルバイトを始める。

 港町を舞台に星や博物館の収蔵品が人と人をつないでいく連作集。

(角川春樹事務所 836円)

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