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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

「アイツのおかげで、ヒーローになれた。この濱口優の半分をつくった」by 濱口優

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 もともと、よゐこは「シュール」の代名詞だった。トガった芸風で周りを寄せつけない。「シュールなことやってるイコール俺たちはカッコいいんだ」(日本テレビ「アナザースカイ」13年11月1日)とずっと思っていた。

 だが、ある時その考えが揺らいだ。今田耕司東野幸治の番組にゲスト出演した時だ。2人から「出た、シュールくん!」「シュールなこと言って!」などとイジられ尽くしたのだ。「シュールってもしかしてカッコ悪いんちゃうか?」(同前)と思うようになった。

「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」(日本テレビ)のレギュラーになると、同期のキャイ~ンが番組でハジけているのに自分たちは目立てない。そのことに悩み、同じレギュラーの千秋や南原清隆に相談したりもした。その際、南原はよゐこを「ジョーカー」に例えた。使い方次第で武器にも弱点にもなる。けど、今はまだ「ババ」でしかないと。

 そんな時に始まったのが前出の「黄金伝説」だった。相方の有野晋哉(45)は「分かるやつだけが笑えばいい。格好いい笑いをつくる、よゐこってのが理想やったけど」と前置きしつつ、「子供から大人まで家族で笑っちゃう『よゐこ』を濱口がつくってくれたから、今もまだ芸人でいられるんやと思うわ」(テレビ朝日「お願い!ランキング」11年10月24日)と感謝を述べている。

 濱口はナスDによってポップに塗り替えられ、最強のジョーカーになったのだ。

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