著者のコラム一覧
井上トシユキITジャーナリスト

1964年、京都市生まれ。同志社大学文学部卒業後、会社員を経て、98年からジャーナリスト、ライター。IT、ネット、投資、科学技術、芸能など幅広い分野で各種メディアへの寄稿、出演多数。

「芸能人だから」を大義に叩くのは自己顕示と不寛容の極み

公開日: 更新日:

 サッカーをわかっているというのなら、武藤のように「スッキリしないかもしれないが、ああいう戦い方もある、次に期待しよう」と諭せばよいのである。

 シロウトがシロウトのつぶやきに対して天誅を加えんとばかりに炎上させるのは、やはり不寛容の極み、余計なお世話も甚だしいと言わざるを得まい。芸能人だから影響力がある、という一文を大義名分にして叩くのは、有名人に対してマウンティングして見せたいという自己顕示以外の何物でもない。

 マウンティングによる自己顕示は、最近目につく炎上のパターンである。大義をかざしてこらしめ、憂さを晴らして留飲を下げる。野村周平のように「仕方ないのか」と状況を受け入れようとしても、足立梨花のように遠慮はしつつストレートな気持ちを表現しようとしても、忖度をせずに言葉尻を捉えて容赦なく噛みついていく。とりわけ、芸能人に多い炎上の仕方だ。最近だと、女優の石田ゆり子が何げなくつぶやいた投稿がこのパターンで炎上した。

 きっかけは、5月7日のインスタグラムへの投稿だった。ちょっと服を見たくなって入った店での接客について、「どうかどうか 放っておいてください…ゆっくり見たいんです 黙って見たいんです 自分と対話しながら見たいんです それだけ言いたくなりました」と投稿。逐一、それは何々です、私も持ってますと話しかけられると「やはりちょっと疲れてしまう」ので、「距離を保つ。察する。というのはやはり必要」なのではないか、と投げかけたのだ。(つづく)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  1. 6

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  2. 7

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」