“感染者”続出 「カメラを止めるな!」が異例ヒットのワケ

公開日: 更新日:

 記者も劇場で見てみたが、大爆笑シーンの連続で観客の一体感に驚いた。作品は前半と後半に分かれており、前半の37分ノーカットのゾンビが人間に襲いかかるシーンはチープで迫力がなく、演出がチグハグしている場面が多い。期待外れかと思いきや、なぜか周りの客はゲラゲラ。後半の舞台裏映像を見て納得した。“種明かし”みたいに見事にストーリーがつながるのだ。指原がSNSで“2回見た”というように、リピートの客が多いのもうなずける。

 映画ジャーナリストの大高宏雄氏が言う。

「最近、邦画の実写作品は厳しくなっています。人気コミックの原作、ベストセラー小説の映画化も最近は飽きられています。しかし、『カメラを止めるな!』は原作なし、予備知識なしの異例の作品です。観客はそこに面白さを感じたのだと思います。初めに37分間のゾンビシーンがあり、その後、メーキング映像が流れるのですが、どういうふうにゾンビのシーンが作られたのか、見ている側のイマジネーションを求められ、つじつま合わせをさせられるのが非常に面白い。マスコミにも取り上げられ、今後、TOHOシネマズなど全国で拡大公演されることを考えると、興収5億円に届くのではないでしょうか」

“感染者”が続出しそうだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  4. 4
    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

  5. 5
    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

  1. 6
    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

  2. 7
    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

  3. 8
    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

  4. 9
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

  5. 10
    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり

    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり