第2の「カメ止め」と話題 審査員が語る「あみこ」製作秘話

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 PFFの審査員でポレポレ東中野スタッフでもある小原治氏に話を聞いた。

「19歳の時に山中監督が日芸(映画学科)を辞めて作った映画です。当時の監督は孤独を苦にしていました。そんな自分をどうにかしたいと思い、ひとりでできない、いろんな人を巻き込んで共同作業がしたいとの思いから作った映画です。映画祭で初めて観賞した時には、エンタメ性もあるけれど、個人の孤独に寄り添っているところがぐっときました。配給・宣伝会社を通さず山中監督と二人三脚で宣伝・上映まで進めました」

 たまたま海外の映画祭で作品を見た音楽家の坂本龍一が、SNSで大絶賛したり、映画祭関係者が自主的に応援してくれたことが人気の要因でもあるようだが、勢いは止まらない。

 今後、「カメラを止めるな!」のように大手配給会社と組んで全国上映する気はあるのか。

「商売目的で作った作品ではないので、その予定はありません。目的はあくまで『(山中監督の)当時の自分をどうにかしたい』ということです」(小原治氏)

 今後の反響次第では監督も心変わりして全国上映もあるかもしれないが、アンコール上映初日に舞台挨拶に立った山中監督は「全てをやり切ったと思っていない。もう一発という気持ちがある」と次回作に対してモチベーションが高いようだ。

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