ドジャース佐々木朗希“登板回避”にOB懸念…体力切れ不安を増幅させるロバーツ監督のムチャ使い
指揮官が事前に示唆していた通り、“シン・大魔神”がマウンドに立つことはなかった。
ドジャースがブルワーズを5-1で下した日本時間15日のナ・リーグ優勝決定シリーズ第2戦、レギュラーシーズン最終盤にリリーフに転向した佐々木朗希(23)の登板が見送られたのだ。
試合は先発した山本由伸(27)がメジャー移籍後初にして、2017年のアストロズ・バーランダー以来となるポストシーズン8年ぶりの完投勝利。敵将が「目を見張る投球だった」と脱帽する好投に、そもそもリリーフ陣の出番は必要なかったのだが、この日の試合前の会見でドジャースのデーブ・ロバーツ監督はこう言っていた。
「(佐々木の)登板の可能性は低い。情報を収集しているところだ。疲労なのか、メカニックの問題なのか。恐らく、複合的な要因が重なっているのだと思う」
続けて「(佐々木は)我々が注視する対象になっている」と言った指揮官が懸念しているのは、前日14日のブルワーズ戦での投球内容だ。2-0の九回に登板して1安打2四球1失点。0回3分の2で降板し、リリーフ転向後7試合目にして初めて失点を許した。それまで160キロ台を連発していたストレートの平均球速が157.7キロに低下。捕手のウィル・スミスは、心身両面の疲労を心配していた。
リリーフに回ってからは6試合無失点。崩壊状態だったドジャース救援陣の救世主として、日米メディアが「シン・大魔神」「最強クローザー誕生」と持ち上げていたものの、早くも「注視の対象」になってしまった。
好投を続けていた当初から「1イニングとはいえ、今の佐々木に好投を続けられる体力があるかどうか。連投に耐えうる体の強さがあるかどうか。私はヒヤヒヤしながら見守っている」と、日刊ゲンダイのコラムで指摘していたのは評論家の権藤博氏。巨人の“勝利の方程式”として活躍した橋本清氏も、「日本時代から年間通して先発ローテを守ったことがなく、リリーフで連投した経験もない。果たして最後まで体力が持つのかどうか。スタミナの不安は否めません」と言っていた。
その橋本氏が言う。