政局不安で高市トレード急ブレーキ…「株・円・国債」トリプル安の“サナエ・ショック”の足音

公開日: 更新日:

 永田町のスッタモンダに市場も混乱している。14日の日経平均株価の下落幅は一時、前週末比1500円を超えた。終値は1241円48銭安の4万6847円32銭で引けた。期待先行の「高市トレード」に急ブレーキである。

 積極財政派の高市新総裁誕生から株価は連日うなぎ上り。9日には終値が史上初めて4万8500円台に乗り、わずか1カ月で5000円以上も株高が進んだのも束の間だ。公明党が連立離脱を表明した後、初日の取引から政局不安が投資家心理に冷や水を浴びせた。

「過熱感のあった高市トレードのアンワインド(巻き戻し)が起きています。誰が首相に指名されるか分からなくなった上、高市さんが首相に選ばれたとしても公明抜きの超少数与党で、積極財政を堅持できるかどうか。国内政治の先行き不透明感に加え、トランプ米大統領が対中追加関税100%を打ち出したことも重しになりました」(経済評論家・斎藤満氏)

 政権運営への不安を拭えない限り、株安基調は吹っ切れないばかりか、高市氏の財政拡大路線は円安、債券安につながる可能性がある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 3

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  4. 4

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  5. 5

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  1. 6

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 7

    小野田紀美経済安保相の地元を週刊新潮が嗅ぎ回ったのは至極当然のこと

  3. 8

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 9

    「しんぶん赤旗」と橋下徹氏がタッグを組んだ“維新叩き”に自民党が喜ぶ構図

  5. 10

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み