「仁義なき 聖書と美術の世界」架神恭介、池上英洋著

公開日: 更新日:

「仁義なき 聖書と美術の世界」架神恭介、池上英洋著

 キリスト教を巨大任侠組織キリスト組、神ヤハウェはその伝説的侠客、そしてイエスを若頭に例え、聖書をテーマにした西洋絵画の名作とともに「広島弁」で解説するユニークな教養テキスト。

 あのアダムとエバも、エデンの園をシマとして預かっていたヤクザ夫妻の設定にして楽園追放までの経緯を紹介。さらに、聖書に限らずあらゆる宗教や神話には人間が根本的に抱く疑問に対する答えを用意するという機能があるとし、楽園追放のエピソードは、「私たちはなぜ死ななければならないのか」という問いに対する答えだという。その上でマザッチョの「エデンの園からの追放」が「最初のルネサンス絵画」として高く評価されている理由を解説。

 以降、旧約、新約の聖書の物語をヤクザの抗争に見立てて描く。 

(筑摩書房 1320円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    “マトリ捜査報道”米倉涼子の圧倒的「男運」のなさ…海外から戻らないダンサー彼氏や"前科既婚者"との過去

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    大阪・関西万博「最終日」現地ルポ…やっぱり異常な激混み、最後まで欠陥露呈、成功には程遠く

  5. 5

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  1. 6

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 7

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  3. 8

    巨人の大補強路線にOB評論家から苦言噴出…昨オフ64億円費やすも不発、懲りずに中日・柳&マエケン狙い

  4. 9

    元体操選手の鶴見虹子さん 生徒200人を抱える体操教室を経営、“アイドル”も育成中

  5. 10

    地上波連ドラ3年ぶり竹内涼真に“吉沢亮の代役”の重圧…今もくすぶる5年前の恋愛スキャンダル