投資詐欺で息子を“勘当”…93歳の不動産王ドナルド・ブレンの巨額遺産問題が全米で話題
アメリカで最も裕福な不動産王、ドナルド・ブレン(93)が、息子の不始末を冷たく突き放した。全米の不動産業界はこの話題で持ちきりだ。
渦中にいるのは息子のデビッド・ブレン。彼は「ザ・バンカー(The Bunker)」と呼ばれる成功者のための隠れ家クラブを立ち上げると称し、投資家から資金を集めていた。フェラーリやブガッティ、高級ワインや葉巻などぜいたくな体験を売りにし、NBAスターのクリスタプス・ポルジンギスや、オラクル創業者ラリー・エリソンがメンバーだと吹聴した。
しかし、「ロサンゼルス・タイムズ」の調査報道によれば、実際には施設も会員も存在せず、集めた資金はすべて私的に消費されていたという。すでに投資家らが出資金の返還を求めて複数の訴訟を起こしており、被害総額は200万ドル(約3億円)を超える。中には、投資被害が一因で自ら命を絶った投資家もいると報じられている。
では、その父、ドナルド・ブレンとは何者か。アメリカ勤務経験を持つ不動産会社の社員が語る。
「全米最大級の不動産会社『アーバイン・カンパニー』を一代で築き上げた人物です。南カリフォルニアを中心に、東京ドーム約2500個分の土地を保有する超巨大ディベロッパー。トランプ大統領と同じドナルドの名前を持ちながら、華美な自己演出とは無縁で、公の場にもほとんど姿を見せない『沈黙の不動産王』として知られます」