著者のコラム一覧
髙橋隆

1949年1月生まれ。学生時代に「走れコウタロー」で知られる「ソルティー・シュガー」の一員としてデビュー。大学卒業後はディレクターに転身し、ビクターエンタテインメントやテイチクエンタテインメントで数々のヒット曲を生み出す。代表作は「ダンシング・ヒーロー」「襟裳岬」「てんとう虫のサンバ」「白いギター」など。現在はフリーの音楽プロデューサー。

小泉今日子「私の16才」はディスコサウンドを意識した

公開日: 更新日:

「私の16才」(1982年)

 大河ドラマいだてん」で、古今亭志ん生の長女の美津子役を演じて話題の小泉今日子さん。実はデビューから4作のシングル曲を私が担当しています。

 彼女は神奈川県厚木市の生まれで、中学3年生の時に「スター誕生!」に出場。私が勤めていたビクター音楽産業がレコード会社としてスカウトしました。

 私が担当していた石野真子が、歌手の長渕剛さん(彼のデビュー作も私が担当)と結婚・引退するので、その後釜を探していたところ。彼女が歌ったのが石野真子の「彼が初恋」というのも何かの縁で、所属事務所も同じバーニングプロに決まりました。

 さて、デビュー曲で私が狙ったのは石野真子のいいとこ取り。もちろん石野真子のシングル曲は王道のアイドル路線ですが、コンサートでは後半、「ダンシング・クイーン」などの洋楽ディスコ曲を歌ってものすごい盛り上がっていたんです。中高生のファンが総立ちで、渋谷公会堂の2階席が抜け落ちるんじゃないかってくらい。それを小泉今日子でやってみようと思ったんです。

 実は原曲があって、森まどかという歌手の2枚目のシングル「ねえ・ねえ・ねえ」(79年)。私が担当しました。これは当時はやっていた「怪僧ラスプーチン」というディスコ曲のサウンドを参考にしたもので、大ヒットはしなかったんですが、個人的には気に入っていました。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方