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小田桐誠立教大学・武蔵大学非常勤講師

1953年青森県生まれ。出版社勤務を経て79年から著述業に専念。著書に「ドキュメント生協」「消えたお妃候補たち」「PTA改造講座」「テレビのからくり」「NHKはなぜ金持ちなのか?」など。07年9月から15年3月までBPO「放送と青少年に関する委員会」委員を務める。

柳沢秀夫の真骨頂は古巣「あさイチ」で培った当事者意識

公開日: 更新日:

診断結果は…【良】

 千葉県野田市で起きた両親による女児虐待死事件の報道は一段落した感があるが、厚労省や文科省などが「児童虐待が疑われる事案に係る緊急点検」を各都道府県・政令指定都市に発するなどの余波は続いている。

 各局とも連日、番組で取り上げてきたが、MCやコメンテーターは児童相談所や教育委員会を批判し、表層的かつ建前的な発言に終始してきたように感じる。その中で考えさせられたのがテレビ朝日系「ワイド!スクランブル」の水・金曜コメンテーター、柳沢秀夫の発言だった。8日の番組で脳科学者・中野信子のコメントを受け、こう語っている。

「(中野さんが言うように)彼は特異な人間ではないと思う。しつけという部分について自分(の胸)に手を当てて考えてみると(虐待に近いことを)やってきたと思う。母親をはじめ、周りにいた人たちが歯止めになってきただけで。(虐待を)なおすことができないとすれば、どんなアプローチをすればいいのか」

 自分に置き換えて本音を語った言葉が古巣、NHKの「あさイチ」で視聴者に支持されたと考えているが、そのスタンスは今も変わらず。

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