著者のコラム一覧
三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

やっぱり落語家は貧乏?「二つ目」昇格後は試練がいっぱい

公開日: 更新日:

 どーも、埼玉ではそこそこ人気あるのに東京で独演会やるとお客が入らない三遊亭鬼丸です。今週末(14日)、浅草の蔵前警察署で一日署長を頼まれてるんですが、人は集まるのでしょうか、不安な日々を過ごしてます。

 さて先週は前座が意外と貧乏じゃない噺をしましたが、今回はだからといって裕福じゃない噺をしましょう。前座の頃は少ないながらも決まった給金をもらい先輩からの仕事があると言いましたが、その前座期間は4~5年で終わりを告げ二つ目という階級に昇進します。ここで環境が大きく変わるのは芸人としてほぼ一人前として扱われるということです。

 自分の名前で仕事を取ることを許され、商品として世に出なければなりません。卵から稚魚までは師匠の元で守られてましたが、いよいよ放流された状態とでも言いましょうか。となると生活がありますから落語の仕事だけではなく、司会に余興、賑やかし。南京玉すだれや百面相といった余芸を覚えるのもこの頃です。ギャラの交渉も自分でやるため、時には悪徳主催者に煮え湯を飲まされ、時にはもっと予算があったのかと安売りしたことにじだんだ踏んで悔しがるなんてことも。有り余る自由な時間に堕落をし落ちていくものも数知れず。真打ち昇進に向けネタの数を増やすために勉強会を始めるも集客に苦労し、50人収容の会場でお客が10人、そのうち血縁者が7人なんて悲劇も。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手