著者のコラム一覧
井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

選挙カーで一体何を…うるさい選挙よ、早く終ってくれ

公開日: 更新日:

 統一地方選挙とやらが行われている。選挙カーがうるさい。迷惑だ。実は、議員を選んで立てる間接選挙の政治なんて、40年間信用していない。我らの意見をどこまで代表するか知らないが、いくら張り切って行政をやりますと叫んでも、議会での「多数決」という、反対派や少数派にとってはどうしようもない理不尽な制度に、結局は押し切られてしまうからだ。だから、少数派の意見を尊重する民主主義の本質とは相いれないし、そんな代議士を選ぶ制度自体、昔から納得がいかない。

 成人になってすぐ、一度だけ故郷の市議選に出た生コン業を営んでいた中学の同級生のために一票を投じて以来、一度も市議選も衆議院も参議院も、信用ならない代議員を選ぶ「選挙」に出向いたことがない。そんなのダメじゃないかとは言われたくはない。選挙に行くのは義務と憲法には書いていない。選挙を拒否する個人の信条の自由の方が断然、大事なことだろう。

 三重の津市、香川の高松市など27市では市長が現職しかいなくて無投票で当選。福井の敦賀市議など11市議選も市議会議員が無投票のまま続投だ。税金を無駄に使わなくて済む話だし、いいんじゃないのか。代わり映えしない市政に、市民は適当に任してるだけかとも思うし、やることをやってくれてさえいれば、オレやワタシが出ていかなくてもそれでいいし、選挙でカネを浪費してる場合じゃないと思ってる人も多い、そんな時間が止まったような現状の結果だと思う。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった