著者のコラム一覧
山田勝仁演劇ジャーナリスト

「FACTORY GIRLS~私が描く物語~」歌姫の歌唱競演が圧巻

公開日: 更新日:

 ブロードウェーで活躍する新進気鋭の作曲家、クレイトン・アイロンズ&ショーン・マホニーと日本版脚本・演出の板垣恭一ら日本チームが合作した世界初演のロックミュージカル。

 19世紀半ばのアメリカを舞台に、劣悪な労働環境の改善と、働く女性の権利を勝ち取るために立ち上がった紡績工場の女工たちを通して友情、愛、人間の尊厳を描いたもの。

 産業革命により大規模な紡績工場が誕生した町、ローウェル。女性に働く場がなかった時代、多くの若い女性が希望を抱いて雇用されたが、ときに12時間を超える労働時間、男性との賃金格差、性的ハラスメントなど彼女たちの労働環境は劣悪だった。

 貧しさから抜け出すため自由を夢見て田舎から出てきたサラ・バグリー(柚希礼音)は機械のように扱われる女工たちの姿に衝撃を受ける。

 サラの憧れは女工たちの寄稿集の編集長であるハリエット・ファーリー(ソニン)。サラがハリエットに認められ、働きながらペンを執るが、工場のオーナーであるアボット(原田優一)は生産性を高めるために労働時間の延長を言い渡す。それは女性にとって死活問題であり、移民の権利獲得に奔走する労働新聞のシェイマス(平野良)の示唆でサラはペンを武器に会社に闘いを挑むのだが……。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  2. 7

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  3. 8

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  4. 9

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  5. 10

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  4. 4

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  5. 5

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  1. 6

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明

  2. 7

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  3. 8

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

  4. 9

    元TOKIO国分太一の「人権救済申し入れ」に見る日本テレビの“身勝手対応”

  5. 10

    “気分屋”渋野日向子の本音は「日本でプレーしたい」か…ギャラリーの温かさは日米で雲泥の差