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三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

3000通も年賀状が届く師匠にその理由を聞いてみたら…

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 来るべく正月に向けてさまざまな準備をする時期になってきました。そんな中で今回は芸人の年賀状事情についてです。まず基本、芸人同士は年賀状のやりとりはしません。いや、東京と大阪の芸人ならあるかも知れませんが東京同士の場合はやりません。なぜならお正月から顔を合わせるから、もしくは合わせる前提だからです。

 その上で芸人たちが皆、お客さまに何通ぐらい書いてるのかというと、これはもうおのおのの芸人でかなり差があるはずです。3000通年賀状が届くという師匠に、なぜそんなに届くのか話を聞いてみたら3000通出してるからだと言われました。そうですよね。ただ数が増えてくると、どの辺まで手書きにするかも悩むところ。お客さまに宛名から何から全部印刷では他人行儀で可愛げがないし、かといって手書きもキツい。そんなとき結婚をしていると非常に助かります。お客さまは我々の妻のことはチームのメンバーだと思ってくれているので妻の書いた字だとわかっても「さすが内助の功!」「噺家は年末忙しいから」などと許してもらえるのです。

 ちなみに前座時代は年賀状を出してません。師匠の家に住み込みだったので住所不定みたいなもんですから。二つ目になって名刺交換する機会が増えてからも極力年賀状の枚数を増やさないようにしてきました。面倒くさかったので。しかし良くなかったですねぇ。やっぱり芸人はマメに動いて面倒くさいことをやらなきゃいけません。一年に一度の年賀状だけでも付き合いは途切れないんですし、何年後かにまたお仕事をもらうこともあったはず。向こうが私の名刺をずっと大事に取っておいてくれるわけじゃないんですし。多分、成功してる人はその辺キチンとしてるんでしょうね。

 今ですか? 落語会の予定を全部載せた落語のお客さま用のデザインと家族兼用のプライベート用のデザインの2種類で合計300枚くらいでしょうか。知り合いの2人のイラストレーターにそれぞれ頼んでますが、今年はどんなイラストか楽しみです。

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