著者のコラム一覧
三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

志らく師匠の上から目線が鼻につく?私は全く思ってません

公開日: 更新日:

 人は誰しも嫌われたくないもの、ましてや芸人であれば大勢の人々に好かれたい、愛されたい生き物です。しかし世間というのは好き嫌いを勝手にアンケートを基にランキングにして公表します。そして今回、その被害者が落語家から出てしまいました。立川志らく師匠です。

 昨年末の文春オンラインで嫌いなキャスターランキングでぶっちぎり2年連続1位の宮根さんはさておき2位にランクイン。10月から新番組のメインキャスターでこの結果ですから、かなりのものです。本人もツイッターでぼやいてましたが、お気持ちはわかります。痛いほどわかります。なぜなら落語家は嫌われることに非常に慣れてないからです。好き勝手なことをしゃべって嫌われることを恐れてないように見えてる噺家ですが、実は嫌われることがないというか気がつかずに生きてる人種なんです。

 説明すると、お金を払って見にくるお客さんは嫌いなら来ません。アンケートに苦言を呈することはあっても、そういう方はまた必ず来てくれます。直接何か嫌なことを言われたとしても、言うことを聞くか、こちらから付き合いをやめれば関わらずにすみます。つまり周りにいる人は少なくとも自分を嫌いではないお客です。ところがテレビ、ラジオに出ると状況は変わります。流れてくる映像、音声に嫌悪感を抱いた視聴者は「嫌い」と平気で言い、SNSで悪口をまき散らします。私も8年前に今のラジオ番組が始まったとき、ネットで散々悪く書かれました。そしてへこみました。「こんなに嫌われることってある?」って。でもそれまでの嫌いなら私を避けてくれてた人々と違って、こちらから向こうの空間に割り込んでいった場合、こういうことが起きるんだなぁと解釈しました。だから志らく師匠もそんなランキングなんか気にしないで欲しいです。何となく嫌いなんていうのは評価とは全く関係ないんですよね。暗いとか地味とか上から目線がイヤとか鼻につくとか……私は全く思ってません。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー