著者のコラム一覧
三遊亭鬼丸落語家

昭和47(1972)年生まれ。長野県上田市出身。平成9年、三遊亭円歌に入門。前座名は「歌ご」。平成12年、二つ目に昇進し「きん歌」に改名。平成22年、「三遊亭鬼丸」襲名で真打ち昇進。NACK5「ゴゴモンズ」メインパーソナリティー。

噺家に戦死者は一人もいない…徴兵しても役に立ちませんよ

公開日: 更新日:

 今年もよろしくお願いします。新年早々に世界情勢がキナくさいですね。アメリカがイランの司令官を殺害した日の世界中のツイッターのトレンドワードに「WWⅢ」(第3次世界大戦)が入ってたときに日本は「嵐」ですって。平和ですねぇ。まぁニュースでもあんまりやってなかったかも。

 そこで今回は、戦争の時の落語家について書きましょう。とは言っても、私はその時代を当然見てませんから、出来るだけ事実に近いと思われる見聞を書いていきます。

 まずは「禁演落語」があったという事実。落語の基本は「呑む(酒)」「打つ(バクチ)」「買う(女)」ですが、兵隊さんが戦地で戦い、ぜいたくは敵だ!という世間の空気を察した噺家たちが「はなし塚」というのを造って、そこに不謹慎な噺を埋めた、まぁ封印したそうです。国に怒られる前に自分たちで自粛しちゃうところが面倒を嫌う噺家らしいところです。なお漫画の「寄席芸人伝」では軍人に逆らって不謹慎なネタを寄席でかけて、何度も憲兵にしょっぴかれる噺家が描かれてましたが、そこまで肝の据わった反逆精神のある噺家がいたという事実は確認できませんでした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…