「ダイ・ハード」“米国買い”の象徴で奮闘する刑事に興奮

公開日: 更新日:

ダイ・ハード(1988年 ジョン・マクティアナン監督)

 日本公開は89年2月。もう31年になる。早いものだ。

 ニューヨーク市警の刑事マクレーン(ブルース・ウィリス)はロサンゼルスに到着し、別居中の妻ホリー(ボニー・ベデリア)が勤めるナカトミ・コーポレーションのパーティーに顔を出す。ナカトミは日系企業で、パーティー会場のナカトミビルはまもなく完成する予定だ。

 マクレーンが別室で休憩している時刻、西ドイツの過激派メンバーのハンス(アラン・リックマン)らテロリスト集団が会場に乱入。ナカトミ社長を殺害する。かくしてマクレーンは単身でテロリストに立ち向かうのだった……。

 刑事が悪人を退治する映画は「ブリット」(68年)や「フレンチ・コネクション」(71年)、「リーサル・ウェポン」(87)など数かぎりなくあるが、本作がユニークなのは高層ビルという密閉空間を舞台にしていることだ。テロリストがビルを封鎖したためマクレーンは建物から脱出できず、さりとて外部から応援がくるわけでもない。まるで潜水艦映画のように逃げ道のない閉塞感が観客の胸をジリジリと刺激する。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  4. 4

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  5. 5

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  1. 6

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  2. 7

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  3. 8

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波