「ダイ・ハード」“米国買い”の象徴で奮闘する刑事に興奮

公開日: 更新日:

 しかも味方はあてにならない。消防車は途中でUターンして帰っていくし、ロス市警は単なる銃乱射事件だろうと軽く見て、幹部はマクレーンに難癖をつけてくる。テレビ局はスクープが欲しくて個人情報を報道。ホリーの同僚は自分だけ助かろうとし、FBIは戦争気分でヘリからマクレーンを銃撃。孤高の刑事は四面楚歌だ。そんな中、黒人警官のアル(レジナルド・ヴェルジョンソン)だけが無線でマクレーンを励ます。

 孤軍奮闘のマクレーンは苦難の連続だ。マシンガンの乱射で足の裏にガラスが突き刺さる。大型通風孔を下り、体に消防ホースを巻いてビルから飛び降りる。ただし「ランボー」(82年)のようなゲリラ戦ではなく、ひたすら撃ち合い、ひたすら逃げる。主人公が手近な物を使って爆発などを起こすゲリラ戦術を披露するのはスティーブン・セガールの「沈黙」シリーズあたりからだろうか。

 高層ビルの白人警官と地上の黒人警官が見知らぬ者同士なのに無線機で打ち解けていくのも本作の見どころ。さりげない友情話が一服の清涼剤として観客をなごませる。ラストで両者が抱き合う姿がいい。男たちは互いに名乗らずとも、“戦友”が分かるのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  2. 2

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  3. 3

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  4. 4

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 5

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  1. 6

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  2. 7

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 8

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  4. 9

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  5. 10

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か