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児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

「国産映画」保護政策の縮小も乗り越えた韓国映画の“底力”

公開日: 更新日:

 映画「パラサイト」が米アカデミー賞で作品賞に輝いたのに続き、今年も人気女優のユン・ヨジョンが助演女優賞を獲得した。もはや韓国映画の快進撃は止まりそうにないが、そんな映画産業も危機を迎えたことがある。2006年に起きた「スクリーンクオータ制度」の縮小だ。

 スクリーンクオータ制とは国産映画の上映を義務付ける制度のこと。1967年以降、韓国ではハリウッド映画の流入から自国の映画産業を守るために導入していた。

 この制度によって劇場では年間146日以上、韓国映画を上映することが義務付けられたのだ。ハリウッド映画の占有率が8割だった市場から韓国映画を保護でき、安定した需要が見込まれた。約40年間続いた制度だが、2006年にはアメリカの反発もあり、その日数は半分の73日間に縮小されることになった。

 これには韓国の映画人たちが猛反発。莫大な資金で製作されたハリウッド映画の攻勢から国産映画を守れないと危惧したのだ。日本でもおなじみのイ・ビョンホンやチャン・ドンゴンといった人気俳優らをはじめ、多くの映画人たちが連日のように抗議デモを行う騒ぎとなった。

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