フジ27時間テレビvs日テレ24時間テレビ“真逆対応”の舞台裏

公開日: 更新日:

 フジテレビ日本テレビの真逆の対応ぶりがテレビ界の耳目を集めている。

 いまだ収まらぬ新型コロナウイルスの懸念を理由にフジテレビは、2年連続で「FNS27時間テレビ」の放送中止を決定。これに対し、かたくなに放送にこだわっているのが日本テレビの「24時間テレビ」だ。

 人気アイドルグループのKing&Prince(平野紫耀永瀬廉、高橋海人、岸優太神宮寺勇太)メンバーをメインパーソナリティーに据え、8月21、22日の2日間、昨年に引き続き、東京・両国国技館から無観客で生放送する方針を明らかに。日テレの小杉善信社長も会見で「どんな形でもやる」と表明するなど放送にヤッキだ。

 同じコロナ禍にあるというのに、なぜ、ここまでの温度差が生じるのか。

「フジは表向きコロナ感染を理由にしているが、これを額面通りに受け取ってはいけない。本当の理由は低視聴率です。『27時間』はスポンサー離れが続き、ここ何年かは、局内外から継続が疑問視されていた。昨年もコロナを理由に中止しましたが、視聴率と莫大な制作費が本当の理由です」(キー局関係者)

日テレの大義と意地

 その一方、強気の姿勢を崩していないのが「24時間テレビ」。

「そもそも『27時間』はただのおふざけ番組でテーマもコンセプトもないのに対し、『24時間』はチャリティーという大義名分がある。毎年10億~20億円近い募金を集め、法人化した『24時間テレビ財団』が寄付をしているんです。この実績がある以上、コロナ禍でも番組を放送する理由=正義があるんです」(前出のキー局関係者)

 日テレが「24時間」の放送にこだわるもう一つの理由があるという。

「大人の事情というやつですね。寄付金とは別に約30億~50億円近い広告売り上げが計上されるんです。番組制作費や広告代理店手数料などを抜いても3億~8億円近い純利益が出る。コロナ禍で広告収入が激減するなか『24時間』は売り上げに直結する大事なコンテンツなんです」(放送作家)

■実現は東京五輪次第

 しかし、ここに来て日テレにも逆風が吹き始めたという。世界中が注視する東京五輪開催がコロナの影響で中止になる可能性が浮上。その影響をモロに受けそうなのだ。

「東京五輪が中止になった場合、『24時間』も中止になる可能性がある。チャリティー番組だが、関係ない。無観客とはいえ、500人近いスタッフを1カ所に集めて番組を放送することに批判が出るでしょう。対応を誤れば、そのまま『24時間』や日テレバッシングに発展する可能性もあります」(テレビ誌デスク)

 早々に白旗を掲げたフジテレビに対し、日テレは大義と意地でどこまで踏ん張るのか。 

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  3. 3

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  4. 4

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  5. 5

    創価学会OB長井秀和氏が語る公明党 「政権離脱」のウラと学会芸能人チーム「芸術部」の今後

  1. 6

    小嶋陽菜はブランド17億円売却後に“暴漢トラブル”も…アパレル売れまくりの経営手腕と気になる結婚観

  2. 7

    草間リチャード敬太“全裸騒動”にくすぶる「ハメられた」説…「狙った位置から撮影」「通報が早い」と疑問視する意見広がる

  3. 8

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  4. 9

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  5. 10

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木麟太郎をドラフト指名する日本プロ球団の勝算…メジャーの評価は“激辛”、セDH制採用も後押し

  2. 2

    日本ハム新庄監督がドラフト会議出席に気乗りしないワケ…ソフトB小久保監督は欠席表明

  3. 3

    ヤクルト青木“GM”が主導したバランスドラフトの成否…今後はチーム編成を完全掌握へ

  4. 4

    吉村代表こそ「ホント適当なんだな」…衆院議席3分の1が比例復活の維新がゾンビ議員削減と訴える大ボケ

  5. 5

    吉村代表は連日“ドヤ顔”、党内にも高揚感漂うが…維新幹部から早くも「連立離脱論」噴出のワケ

  1. 6

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 7

    ブルージェイズ知将が温めるワールドシリーズ「大谷封じ」の秘策…ドジャース連覇は一筋縄ではいかず

  3. 8

    高市政権は「安倍イタコ政権」か? 防衛費増額、武器輸出三原則無視、社会保障改悪…アベ政治の悪夢復活

  4. 9

    今秋ドラフトは不作!1位指名の事前公表がわずか3球団どまりのウラ側

  5. 10

    亀梨和也気になる体調不良と酒グセ、田中みな実との結婚…旧ジャニーズ退所後の順風満帆に落とし穴