著者のコラム一覧
平野悠「ロフト」創業者

1944年8月10日、東京都生まれ。71年の「烏山ロフト」を皮切りに西荻、荻窪、下北沢、新宿にロフトをオープン。95年に世界初のトークライブ「ロフトプラスワン」を創設した。6月、ピースボート世界一周航海で経験した「身も心も焦がすような恋」(平野氏)を描いた「セルロイドの海」(世界書院)を刊行。作家デビューを果たした。

満員の観客に向かって数匹を…新宿ロフトには白蛇が棲息しているに違いない

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 新型コロナワクチンの2回目の接種を済ませて2週間が経過した。高円寺の某所で飲んでいると、通行人のオヤジが「これじゃ~感染者が減らないわけだ」と吐き捨てながら通り過ぎた。「非難される覚えはない」と声を張り上げたかったが、なんだか「罪を犯している」錯覚に陥り、途端にアルコールがまずくなった。わたしゃ「コロナでは死にたくない。明るい日差しの差し込む病室で美人看護師に囲まれて死にたい」と願う。ワクチン接種が進めば、世界は<コロナ前>に戻れるのだろうか。そんなコトを思いながら、今回は破天荒なパンク系バンドたちのエピソードである。

  ◇  ◇  ◇

 1981年8月29日のことだった。新宿ロフトの店長、スタッフ全員から呼び出された。

 前日に「非常階段」のライブがあった。 

 破壊的なノイズサウンドをバックに汚物や腐った生ゴミ、生魚の臓物や納豆、あとペンキなどをまき散らし、そして手当たり次第に機材などをぶっ壊しながら暴れ回る。そんなバンドだ。

「セーラー服姿の女性メンバーが放尿。男性メンバーが嘔吐。ミミズやゴカイを放り投げ、どんなに掃除しても臭いが消えません。もうノイズ系バンドのライブはやめて下さい。ダメなら全員が辞めさせてもらいます!」

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